僕は無意識におじさんの手を掴んだ。


おじさんは「なんだお前!」と睨んできたが僕は真顔で掴んだ手に力を入れた。

おじさんは「きもちわり~な!」と唾を吐き僕の手をふりはらってちょうどきた電車に乗り込んだ。




僕はただ黙って電車の扉が閉まるのを見つめそのままのるはずだった電車を見送った。