「あたしって誰かと付き合ってましたか?」
「そんなわけないだろ!お前は気にするな。」
遥希は香苗に言ってたがほんとは『俺だよ』って言って見たかったらしい。
「香苗、少し外出る?」
「うん。」
そとに出てうろうろしてると、
「痛っっ」
頭痛がした。香苗は少しずつ思い出してきた。
「は・る・と?」
「香苗、今何て?」
「大翔?」
「香苗俺の名前思い出したんだな!」
「うん。」
「じゃ、俺は?」
「えっと・・・。」
頭痛が起きた。
「痛っっ思い出せない。」
「そっか。大翔、二人 にして」
「あ、うん。わかった。じゃな。香苗」
「あ、うん。」
遥希と二人になったが何もしなかった。
「何で俺だけ思い出せないんだよ!」
「わ、分からないよ。だって・・・。」
遥希が香苗に事実を言わずに黙っていたが、記憶喪失の原因も遥希だった。
「あたし、事実は・・・。」
「それ以上言うな!」
その勢いで香苗に抱きしめた。
「え・・・。ねぇどうしたの?」
「俺が悪いんだ。全部。許してくれ。」
香苗は涙を流した。
消えていた記憶が戻ったかのように涙がこぼれていた。
『そんなの嘘だ』って言いたくなるほどだった。
大翔が部屋に入ってきた瞬間、香苗は眠っていた。