桜が咲く頃~初戀~

ひとしきり賑やかに笑った後良幸は香奈に言った


『香奈。ちょっと。あの…話ししてもええか?本間なら今夜泊まって行きたいんやけどな。さっきも言った様に彩未の学校もあるし。診療所も流石にもう休めんしな』

そう言ってから車椅子を自分で動かすと香奈の傍に更に近づいてきた。紀子はそんな2人を見て


『彩未。今日、りくろーおじさんのチーズケーキ買ってきたんよ〜彩未の好きなミルミルも持って来てるしおばあちゃんと中でたべよっか?』

と言って家の中にはいっ行った。その姿を見届けた良幸は香奈に


『ちょっと、その辺を散歩したいんやけど、車椅子押してくれへんか?』


そう言って来たを香奈は黙って車椅子を押しておばあちゃんの家の庭から砂利の歩道に出た。