『あー!お兄ちゃん、お姉ちゃんにぶつけたらあかんやん!』

彩未は益々嬉しそうに笑うと圭亮にも雪を投げつけた。圭亮は物凄く嬉しそうに『アハハ』と笑うと今度は彩未と拓也を追いかけて雪を拾っては2人に投げつけていた。彩未も拓也もだんだんそれが楽しくなって来たのか?2人は圭亮目掛けて雪を投げつけ出した投げつけた雪が圭亮に当たる度に2人はゲラゲラと声を上げて笑った。


あの日の屋上でのやり取りが嘘みたいに2人は仲良くチームを組んだ様に圭亮を追いかけては笑っている。

3人が投げつけたている雪は日差しの光でキラキラと光り今迄見た事がないくらいの笑顔の圭亮が香奈は眩しかった。

『香奈ちゃん。助けて!俺1人では敵わないよ!!』

そう言いながら圭亮は香奈の背中に隠れて来たけれど、背の高い圭亮はちっとも隠れる事が出来ず彩未が投げた雪が香奈の顔にもぶつけられた。顔に当たった雪は冷たくて気持ちがよかった。

それを見た圭亮は本当に嬉しそうに香奈を見て優しく微笑んだ。