「それであたしは奈菜にはやましい気持ちはこれっぽちもなく
本気で二人が上手くいって欲しいと願って手紙渡したよ。
手紙読んで無視しないでちゃんと返事して欲しいと言って。
あたしは明るい奈菜とカイは学校一番の理想のカップルになれると信じてたよ
まさかカイの馬鹿が断るとは思わなかったよ。」
「まぁ~他に好きな人が居たら
幼馴染との義理を守るために付き合ってくれるより
断ってくれて良かったと思うよ。
小宮くんは小宮くんで
ちゃんとみんなの気持ちに向き合ってくれたと思う。
振られたときは夢見た分悲しかったけど・・・
実はあたしも見たんだよね!椎がカイに怒ってたの!
何で断ったのこの馬鹿!!とか言って
あたしの良いところいっぱい話してくれてるの」
「うそ・・・。」
「だからこれから椎が小宮くんのこと好きになっても
あたしは背いっぱい応援するの!分かった?」
「うんとね、あたしには奈菜が応援してくれてる意味が分からない!
あたしが片思いして欲しいワケ?
日向くんが知ったら失礼だよ~」
「日向くんが知ってたら失礼ところか
バッシングされても仕方ないこと知ったくせに~」
って奈菜は意地悪な顔をして楽しそうに言った。
「あ・・あれは!
事故だからね!
あたしは被害者で・・・事故だったの!」
顔を赤くした椎は唇を尖がらせてみせた。
「あたしも・・・カイが言ってたように想像できないんだ。
小さいころからのこの仲が・・・
好きな気持ちだけでで突っ走って壊れるのが怖い・・・。
壊れたら・・・元に戻すなんてきっと出来ないよ。
だからどっちも想像できない。
あたしは・・・・
今までの時間と・・・これからの時間・・・
どっちも失いたくないの。」
