「誰が見てもアイドルって顔してるよね。
誰もが好きになりそうな王子様みたいな!
椎ちゃんはあーゆー顔がタイプ?」
「カイは・・・あんなキレイな顔してるけど努力家で
負けず嫌いで出来るまでやる頑固なところもあって
でも周りに優しくてみんなから好かれてたんですよ。
バレンタインデーの時はクラスの女子みんなからチョコもらってて・・・
「椎ちゃんも上げてた?」
「いいえ。カイが甘いの苦手なの知ってたから・・・
あたしがあげなくてもいっぱいもらうから
全然上げてません!義理チョコさえ!」
椎ちゃん・・・また楽しいそうな寂しそうな表情。
「あー見えても昔は泣き虫でしたよ。
女の子みたいな顔で、カイにはねーちゃんがいるんだけど
カイに女装させて妹ですって連れまわしてたりしてて
ママごっこの時はあたしがパパ役やってました!それから・・」
「自慢の幼馴染なんだ!
椎ちゃんとその幼馴染くんは仲よさそうで羨ましいな~!」
「全然・・・
誰かに自慢も出来ないし・・・
・・・全然・・・仲良くもないですよ。
むしろ悪い・・・。
いつもあたしを困らせたくて、からかってて・・・
本当に・・・馬鹿カイ・・・」
「でも椎ちゃん、幼馴染くんの話する時すっごく嬉しそうだったよ!
まぁ~女子の世界はよくわからないけど
あんなイケメンと仲良かったりすると嫉妬するもんね!
自分のものになれないのであれば
誰のものにもならないで!!みたいな。
だから自慢も出来ないし
仲良くできないんだね。」
「それも・・・なくはないですね!
でもまぁ・・・本当に仲悪いんです!
仲良いって自慢出来るのなにも無いから。」
優しそうなんたか
意地悪いんだか
紛らわしいの!
急に昨日のことを思い出した椎はカァッて顔が赤くなって
もう帰りましょうって日向くんの腕を引っ張りだした。
