鼻先が触れるくらいカイの顔が近くなって、
目を瞑ってるカイのまつ毛は相変わらず長くて
額に当たる柔らかいカイの前髪がくすぐったくて思わず目を瞑ると
カイの唇が優しく触れてきた。
椎の手首に掴んでいたカイの右手がそっと椎の左頬を包み込む。
カイは優しく口付けをした。
そっと椎の口を開き、口の中で椎とカイの舌が絡み合う。
ねえ・・・カイ・・・。
今、何が起きてるの・・・。
今、あたしカイとキスしてるの?
これはダメだよね?
これもきっとあたしをからかってるのに違いない・・・
だって、
カイがあたしに見せてくれてる全ては恋愛相手としてのものじゃないこと知ってるから。
そんなこと分かってる。
彼氏もいるあたしが
今これって大丈夫なの?
今のは
全部、この香水が酔わせてるに違いない。
やけにセクシーなこの香りが行けないの。
カイの手首元からもする・・・この甘い香りがいけない・・・。
カイの唇が頬から耳元へ、また首筋に流れていく。
心臓がうるさく跳ねる。
ずっと目を瞑ったままの椎はカイのTシャツの袖を握り込んだ。
大きなカイの手が長い指が
椎の腰に回り、トップスの中へ背中に触れる。
椎のお肌
柔らかい・・・。
