朝起きたら・・俺のいとこ殿は貴族になっていた。

ここは・・平成の俺のいや流華の家で・・

「そこのもの此処で何をしているのですか?」

ソファに腰掛けるルカにお茶を運ぶメイドっぽいメイドがパジャマ姿の俺を睨んでそう言った。

「なにって・・言われても・・」

ポリポリと頭をかく俺・・の態度がどうも気に食わないのか・・しらない女は冷たい目でこちらを睨む。

俺は流華よりも声の低いシャープすぎて突き刺さる声にどもってしまった。

見た目は目がくりくり?っとしててツインテールというのか髪を二つに上で結んでいて

ハーフっぽいってゆうか?可愛いカンジ。なんだけどさ・・

フリルの付いたエプロンドレスみたいな服を着てて綺麗な顔と言えなくもない感じなんだけどさ!

このギャップは・・一体・・・。固まる俺。

「やめないか。礼を欠いているのはお前だ。挨拶くらい出来んのか。愚か者。」

ルカの愚か者発言を俺は一生で何回聞くんだろう・・

とにかく渡りに船。助け舟。乗るぜ。乗るしかないぜ。


「そ・・そうだよ。お前は何様だ。俺は寝て起きて来ただけだっつうの。」

言ってやった。

「申し訳ありません」

と45度におじぎをするこの女・・の横面には申し訳ねえの「も」の字も

感じられねえ・・ってか気自体を感じない。なんだこいつ。

「気づいたか。」

ルカはマリーアントワネットみたいな髪で振り向いた。

おお!悪くない!ゴージャスだ。

やっぱ気品なんだろうか・・・島の女は似てるんだけど雰囲気が違うよな。

それに最近は島の従兄弟の女も男もなんか老けたりジャガイモみたいになっていく。不思議だ。

「こいつ何なんだよ・・?」

ソファに俺も腰掛ける。コポコポコポとこんなのうちにあったっけ?っていうカップアンドソーサに

目が行くけど完璧なティータイムセットとお菓子の三段階セットにまずびっくりだな。

いやサンドイッチとかも乗ってるんだけど・・。

「紅茶が入りました。」

俺に話しかけてたトーンが3段階程あがったけど?

「有難う。彼にもお茶を入れてあげて貰えるか。」

「かしこまりました」

低くなった。超わかりやすいこの子

キッチンで静かに用意をしに行った。

俺は小声で「ルカ・・あの子ナニ?」

「ああ・・あれは・・迷子女だ。」

「エエエエーー?」

オオザッパ!!

あ。しまった振り向かれるほど大声に。

「なに?・・・五月蝿いなあ。もう。。」

アイツも起きてきて・・

固まった。

だろ。

すぐに平静を装ってソファに座り出来るだけ頭を整理フルスロットルしてるんだろうけど・・

「砕いて言うと知り合いで迷子で困った女なのだ。」

人数が増えた分と紅茶をコポコポコポと無言で入れる女の子。

「あ。有難う」

あいつもルカのマリーっぷりとドレスと女の子を眼球だけでバタフライかってくらい泳いでる

「それでは伝わりません。私から説明をさせていただいても?」

「ああ。まあしたいならそうしなさい。」

「はい。私はエッケハルディン家のメイドでございます。主にお暇をいただきまして島主殿に御礼をしに旅にでて少しばかり時間を費やしましたがこうして再び出会い御恩を返しているのでございます。」


「な。迷子女だろ?」

うん。色んな意味で迷子になってるな。

「えーとルカはエッケ?なんとか家に行ったことがあるのか?」

「ないと言えば嘘になるがあるというと語弊がある。」

「つまり爺様か曾祖父様かもっと先の先代が行ったということ?ルカ貴族風似合う♪」

「まあそうだ。私は同じ存在であるゆえこうして恩を返されてやっている。そうかな。頭重いぞ。」

返されてやってるっておいらのいとこ殿はすげーーー偉そうだ。

えらいんだけど。

「ゆ・・幽霊なの?」

「んー強い意思の塊ではあるのでそう呼べんこともないな。」

優雅に朝日を浴びて紅茶を美味しそうに飲むいとこ殿。実際うまいけどさ。

いやいやいや・・幽霊ってゆうんだよ!
それを!

「島主殿。幽霊とはなんなのですか?」

「うーんよくわからないが国の言葉が違えどお前をさす名称とか俗称のようなものなのだ。」

当たってるが・・うーん・・

「そうですか。わかりました。幽霊のゾフィー・ミネオフィレーネでございます。」

(´ε`;)ウーン…なんか変だ。

「いや・・幽霊はいいけどもう・・ゾフィー・・なんとかさん。あのう・・その恩を受けたのも返しに来たのもわかったんだけど実際助けた?のはその人じゃないからね・・?」


「私は人の顔を忘れた試しがございません。」

冷たくあしらわれた。多分めちゃんこ気が強い女なんだろう・・

「というわけで・・そう言っても聞かないのとだ、大事な伯爵殿からの贈り物を何百年か前に盗まれたそうだ。顔も合わせられぬという気持ちと探し出してお礼と謝罪をしたかったらしいのだが・・」

困ったという顔をルカもしている。

アイツもだ。

俺も居座られては困ってしまう。

「何を盗まれたの?」

そこから入っていくか。

アイツもなかなかやるぜ。
さっさと解決してこの女を追い出したい気持ちは多分同じ位だと見た。

「それが・・その」

女がもじもじとし初めて口を閉ざした。

「知らないそうだ。」

流華がサンドイッチを食べながらこんなの慣れっこよとばかりに朝食をいただいてる。

「はあ???」

「当然だろう。使用人は何が入っているのか手紙も贈り物も封を開けることなど許されないのだ。精々大きさとか重さとかだろ?わかるのは。」

「その通りなのでございます」


「でもさ?いっちゃあなんだけどなんとか家とか言うのももうないかもしれないし?あんたももう死んでるんだぜ。ルカも気にしないだろうしいいんじゃね?」

「ダメです。」

「ダメだ」

珍しくその女といとこ殿がぴったりの呼吸で言った。

「ダメだろうねえ・・」

アイツも言った。

俺・・またこの感じ?ハミルトン。

「なんで?」

「私に贈るはずだったものまあ先代だが・・・それはもうすでに中身を知らないとはいえ・・私のものだ。」

「ルカってそんなモノに執着するっけ?」俺はちょっとビックリした。

「違うんだよ。そういうことじゃない。ルカ自身はその中身なんてどうでもいいんだ。」

大事って化けて出てる人の前で堂々とどうでもいいってゆーなよ!!こええだろ。

「伯爵家ってのは何を誰に持たせて贈ってお返しに何を貰ったかそれを何年持っているか。というようなジャンルの人間だよ
うちに近い。」

へえ意外とこうゆうこともしってるんだなアイツ・・。


「そうなのだ。この女が紛失したとはいえ・・ここで出てくるのはこの女!私という存在!そして贈り物!そしてそれを襲った野党!・・なのか野蛮な人間なのかはしらんが それがポイントでな。
聞いたからには今無視したりこの女を払っても一円の得にもならん。うちが財産を放棄し、伯爵家との関わりを無視し返しもしないという無礼者扱いになってしまう。文の一つでも書くのが筋というものだ。」

「ほええ・・・」としか言えねえけど。
この女!って連呼し過ぎじゃねえ?w

「そうゆうこと。それに既にルカが調べただろうけどエッケハルディン家はまだあるよ。」

まじか(´・ω・`)困ったなあもう。

「そっちの無くした無くしてない問題はこのメイドの責任だからそれにもう死んでいるのでもう良いが、
何を貰ったのかが知りたいが何を頂いたのでしょうかなど手紙を書くわけにはいかない。」

たしかに白やぎさんと黒ヤギさんの歌でもおなじみだな。あ そうゆう話なのね。

「それでだな。殺された時というか奪われた時の話を今紅茶を貰いながら聞いてたわけだが・・」

エーー?
食欲俺いきなりdownしたけど・・?

そんな話しながら髪の毛くるくるしてもらったりサンドイッチ食べたり紅茶飲んでたの?

「僕にも同じ話をくり返し聞くようで悪いんだけど教えて貰えるかな?」

アイツもへーきでサンドイッチを食べている。

神経が細いのは俺だけか・・・。

強くなろう・・。