「よかったわね。ナノハ……。」
「………!!シーラまで…!」
ナノハは膨れた。そしてため息をつき、
「なんで私なんだろう。シーラと話してるところも何も言わなかったし…。」
そう…。いままでの人達なら、ここで“キツネと喋ってる~!変なの!”ということを言ってきたり、影で嘲笑したり…。

「少なくともあの男の子はいい人だと思うわ。変な気持ちはなかったもの。」
「そんなこと分かるはず…」
いや、シーラには人の心を形として読みとれる。でも…本当にあの人を信じていいのだろうか。
また前みたいに……。
「ナノハ……?」
シーラはナノハの顔を覗き込んだ。彼女の顔は悲しい顔だった。