しばらくすると消えていた電気が再びつく。


雨もおさまり、雷も遠くへ行ってしまったみたいだ。


桜も泣き止み、

いくらか冷静さを取り戻したみたいでホッとする。



「ハル…ごめんね…。」


俺からそっと離れ、鼻を啜りながら桜は言う。


「でも、ありがと。」


鼻声で言って桜は笑う。


そんな彼女の頭をクシャクシャにしてやる。


ただの照れ隠し。


「もぉー!!何すんのー?」


と桜はほっぺたを膨らます。