「誰か来てた?」


"ありがとう。"

とお茶を受け取りながら吉田が聞く。


「あぁ、桜だよ。」


そう言って、俺は少し距離を開けて吉田の隣に座る。


「桜ちゃん?よく来るの?」


「あぁ、たまにだよ。

今日は家の鍵貸してくれって。

おかしいだろ?自分の家の鍵借りに来るやつなんて

桜くらいだよな。」


笑いながら言うと、突然唇に温かいものが触れる。


吉田からのキス。


「おい…!!」


「春輔ってさ…。

桜ちゃんの話になると

すごく楽しそうに話すよね…。」


少し寂しそうに吉田は言う。