「ごちそうさまでした。」


手を合わせた後、食器をシンクに置き

ソファーに腰掛けテレビのスイッチを入れる。


ちょうどドラマが始まったところだ。

確か、久しぶりに再会した同級生が

困難を乗り越えながら恋をするという話だった。


「あっ!!私も見る。」


そう言って、俺の隣に桜が座る。



肩と肩が触れ合う。


その肩よりも長いサラサラな髪。


膝を抱く、長く細い指。


画面を見つめる瞳。


形の良い鼻と唇。


透き通るような白い肌。