約束~始まりの場所~

「春輔。」


よく聞き慣れた声で、現実に戻される。



「問題集ありがと。」


そう言って問題集を差し出す吉田。


「あぁ、役に立った?」



何となく目が見れない。



きっとそれは桜がいるから。



「うん、すごく。ありがとね。」


吉田は笑って言う。


「うん。これくらい別に。」


俺もなんとか笑顔で返す。


「桜ちゃんに教えてあげてるの?」


「えっ?あぁ…。」


頭をかきながら答える。


「あ~…私が問題集借りちゃったもんね。」


桜に"ごめんね。"と微笑む吉田。


それに桜も笑顔で答える。