「今度は1人でやってみる。」


そんな俺の事なんてお構いなしというように、

まだまだぎこちない手つきで桜は弓を構える。






手元の矢が後5本となった頃、フッと時計を見る。

授業開始まで後10分。


「やばい!!」


桜と2人、矢を射るのに夢中で

時間の事を忘れていた。


急いで片付けを始める。

桜は急いで机の上に広がった

問題集や教科書を片付けている。


急がなければいけないのはわかっているけれど、

ついつい見入ってしまう。