「ちょっと休憩。」


ふぅっと溜め息をついて道場に立ち、弓を構える。


頭の中を空っぽにする。


考えを解き放って無になる。


そうしないと矢は絶対に的には当たってくれない。


的だけに集中する。



パァ―――ン



弓を放った瞬間、28m先の的に矢が当たる。


なかなかいい当たりだ。


「すごーい!!」


"かっこいいよぉ、ハル"

なんて言いながら、宿題なんてそっちのけで

俺に駆け寄って来る。