「何、ボケーッとしてんだ?」 ふざけてたかと思えば、急に真面目な顔になる。 「いや、別に。」 俺は素っ気なく答える。 「何だよ!?水くせーな。桜ちゃんか?」 慎吾が聞く。 言おうかどうか迷ったあげく、話すことにした。 桜がアイツと別れたこと。 守ってやりたいと思い、 吉田に別れを切り出したこと。 だけど、吉田が別れたくないと言って、 話を聞いてもらえないこと。 昨日あったことを思い出しながら話す。