「ハル君、だぁいすき。」

「うん。僕もだよ。ずぅっと一緒にいようね。」


大きな桜の木の下。

暖かい風が吹いて花びらが舞い散る中、

僕は小さな身体で、自分よりも小さな彼女を

抱きしめてキスをした――――。



僕らがまだ幼かった頃に交わした小さな約束。

あの頃の僕らは、何をするのもどこへ行くのも、

いつも一緒だった。

お互いを求めていた。

必要としていた。

それが普通だと思っていたんだ。


そして、これからもずっと続くんだって信じてた。




それから月日は流れ、


僕らは18回目の春を迎えた―――