あたしは小走りで自分の部屋に行こうと思った瞬間、

「ちょっと。子犬ちゃん。」

ビクッ

見つかった。

あたしは動きを止め声の方に振り向いた

女の人はあたしのことを子犬ちゃんと呼ぶ。

「なに逃げようとしてんのよ。子犬のくせに。
はやくお水出してよ。」

そういってあたしを睨みつけた。

「はい。」

いつもの日常。

いつものこと…


お父さんは仕事にいったのだろう。

すこしだけ気がらくだ。