顔は驚いているが言葉にまるで心がこもっていない






























みのりの声がした。



刹那は、軽くチラリとみのりを見て、目線を元に戻す。


「え、シカトしないでよぉ?

心配してるんだよぉ?」


「ご心配ありがとうございます。」


そして、遼誠に鞄にかけていたビニールの袋の水を捨ててきて欲しいと頼んで、
遼誠を追い出した。


みのりはそれには気付かなかったのか、そのまま話を続ける。


「ふふふ、いいのよ?

みのり、優しいから心配するのは当たり前じゃない!


怪我したばっかなのに……傷口痛くないー?

みのり心配ぃー!!」


みのりは、甘ーい声で聞いてくる。




それにイラついたのか、刹那は鋭い目線でみのりを睨みつけた。