遼誠は、震える手でゆっくりと表札の下のインターホンを押す。 ピンポーン! すると、少しの間があき、 「はーい、どなたですか?」 とおばさんみたいな声が応答した。 「あっ、えと… 刹那さんと同じクラスの泉山遼誠と言います。 担任から頼まれて、宿題とかプリントなどを持ってきました」 「まぁ、刹那お嬢様のお友達ですか! 少々お待ちください。 今、扉を開けますので、扉が開いたらお入りください」 「あ…はい、ありがとうございます」