なぜか、みのりは静かに教室の隅の自分の席に座っている。


すると、みのりの取り巻きだった女子達が影でささやく。


『ねぇ、なんで、みのりちゃんここにいるわけ?』

『おかしいよね。
本来なら、警察にいるはずなのに…』

『だって、人殺しだよ?!』

『ね、最悪…。いくら好きだからってね…。泉山君がかわいそう…』

『嫉妬心に狂いすぎ』

『自分が可愛いからって調子乗って…』

『ばっかみたい!』


「うっ…」

その言葉を聞いて、みのりは耳を塞ぎガタガタと震える。

イラついた遼誠は取り巻きだった女子達のところに行く。


「お前ら、いい加減にしろよ。

余計な同情なんて、いらねんだよ」


と言うと、取り巻きだった女子達はみんなに遼誠と同じような目で見られ、逃げるように自分の席に戻る。




遼誠はため息をついて、鞄を机の上に置き席に着く。




そうなのだ。


どう願っても、起きたことを消すことは出来ない。




認めることしか、出来ないのだ。






ーーーーー刹那は屋上から落ちたことを……。






すると、みんなも気配を察して席に着く。