その言葉を聞いた瞬間、遼誠は息を呑む。


一瞬、刹那から身を引いたがそれ以降、刹那は何も言わずにただ苦しそうに息を吐いている。


そして、さっきの言葉は遼誠以外誰にも聞こえていなかった。




クラスが、ざわめく。


「え!?いいんちょーが!?」

「やった!授業潰れるー♪」

「何して遊ぶー?」


そんな奴らに対して、心の中で軽く舌打ちをしていると


「すまん。






泉山!


坂下を保健室に運んでくれないか?





俺は、坂下の両親に連絡しなければ、
ならないから。









頼む」


先生は想像以上に焦って教室を出て行く。

なぜか、この世の終わりかの様に…。


「はい」


遼誠は少し疑問を持ったがそれよりも刹那の方が心配だったので、すぐに姫抱っこすると、みのりが近づいてくる。



「みのりも一緒に行くぅーー!!





みのりも坂下さんのこと心配ー!!







大丈夫かなぁー?」