くまさんといっしょ

「帰るのか?」

「うん。」

こいつ、身体は大きいのに、気配を感じさせずに動くんだよね。

それにしても

「高峰さん、仕事終わったの?」

「あぁ。」

ふうん。

途中まで熊と一緒に帰り、家に帰れば熊の絶品ごはんが待っている。

手早くお風呂に入り、冷凍庫に入っているハンバーグを温める。

「いただきまーす」

ご飯を片手に、ハンバーグを頬張る。

「んまい!」

熊って天才かも。

毎日このごはんが食べられたら、幸せだよ。

‥‥んん?私、今、ちょっと考えちゃったよ。

毎日ずっと、一生このごはんを食べる為に、どうしたらいいのか。

‥‥‥。

いやいやいや。

熊だって、色々お付き合いがあるだろうし、このまま一生ただの同僚にご飯は作ってくれないだろう。

だからって、ねぇ。

熊と結婚、とか。

あああぁ。

どうしよう。

私、ごはんの為に熊と結婚したいって思っちゃってる。

そもそもこれは、恋愛感情なの?

わかんない。

多分、違うような気がする。

かれこれ3年、彼氏がいない。

“好き”って、どんなだっけ。