くまさんといっしょ

あったかい。

気持ちいいなぁ。

ぼんやりと、意識が覚醒してきているのがわかる。

もぞもぞと体を動かし、ゆっくりと目を開ける。

‥‥。

目の前に広がる、ブルーグレー。

‥私の布団カバーは白と緑のハワイアンキルト風のはず。

少なくとも、昨日までは。

ガバっと体を起こす。

どこ?ここはどこ?!

なに? 私、記憶喪失?

私の名前、田中葉萌、年齢、30歳。

よし、大丈夫。覚えてる。

焦って周りを見回すと、見たことのない部屋。

8畳ほどのスペースに、私がいるベッドとサイドテーブルが置いてあるだけ。

ひどく殺風景な部屋だ。

恐る恐る自分を見下ろすと、仕事中に着ていたカットソーとパンツ。

朝起きてびっくり、っていう最悪な事態ではなさそうだ。

私が思い出せる記憶は、えーと、えーと‥。

ザ・癒し、宮島君に誘われて、今井さんと飲んだ。

よし。覚えてる。

楽しかった。うん。盛り上がった。

で、

‥で?

どうした?!私、何やった?!

楽しく飲んだ後どうしたか、まったく覚えてない。

頭を抱え、ベッドに突っ伏してしばらく悶えてみる。

だめだぁ。思い出せない。