くまさんといっしょ

「やぁ!ほんと、熊。熊、熊、熊!!」

ケラケラと笑いながら泡盛をロックでくいっと飲み干す今井さん。

「ですよねー。私も、まさか熊と仕事をする日が来るとは思いませんでした。」

返す私もご機嫌だ。

ここは、宮島君に誘われたアメリカンカーゴ、今井さんとの飲み会‥懇親会?会場。

女性2人盛り上がっている横で、ニコニコこちらを見守るザ・癒し宮島君と、まめまめしく料理を取り分ける熊。

今井さんは、私と身長はそんなに変わらないはずだけれど、体の凹凸が大分違う。

出るとこ出て、引っ込むとこは引っ込み過ぎなくらい、引っ込んでいる。

ゆるくかかったパーマと、小さな顔に大きな目。

確か私より1つ2つ年上のはずだけれど、とてもそんな風には見えない。

黙っていれば、ふわふわとかわいい系のお嬢さんだ。

あくまでも、黙っていれば。

実際は、とってもパワフルで、気が強い。

そして、酒も強い。

「私、ビール嫌いなの。」

ビールが嫌い、と聞いた男性がデレデレして甘めの(でも強い)カクテルを勧めようとすると、にこっと笑ってテキーラやウォッカなんていうハードリカーをショットで頼む強者だ。

ちなみに、チェイサーはハイボールだ。

「ハードリカーは強いからね。中和するものが必要なの。」

にっこり笑う、今井さん。

チェイサーって、水じゃなかったんだ、と驚いたあの日が懐かしい。

始めて彼女に会った人は、そのギャップにみんなびっくりする。

「あぁ、でも今日増えてたのは、田中のトコの貨物だったんだね。まぁ500㎏位だから今回は受けたけど、次はわからないよ。」

目が怖いです。今井さん。

「今、混んでます?」

宮島君が今井さんにメニューを差し出しながら、尋ねる。

「んー。スケジュール分が減らないんだよねぇ。いつもはもうちょっと落ち着くんだけど‥。」

ちょっと首をかしげて人差し指を頭の横にちょこんとあてた今井さん。

「‥!やーー!今井さん!かわいい!かわいすぎます!!」

何この人。どうしてこんなにかわいいの?!

「いやん。葉萌ちゃんもかわいー!」

「んもー、今井さんったら!」

女二人でお互いをかわいいかわいいと褒め称えあう横でにこにこする好青年宮島君と、テーブルの上を片す熊。

結局仕事の話なんてほとんどせず、バカみたいに大笑いして、楽しい時間を過ごした。