くまさんといっしょ

会社に着けば、いつもどおりの日常が始まる。

いや、いつも以上に激しい、か。

アメリカの工場で欠陥部品が見つかり、急遽その代替え品が必要となった。

船便で送っていたら、ラインが止まってしまう。

とりあえず航空便を手配しなくてはいけない。

確実に届ける、となると

「宮島くーん!」

私はウチの会社に駐在しているフォワーダー会社の担当の元に急ぐ。

「ねぇ、3日後、デイトンまで500㎏位、エアのスペースいけるかな?」

「おはよう、葉萌さん。金曜日ですよね?混載でいいですか?」

ニコニコと嫌味なく、こちらを助けてくれる。

あぁ、癒しだ。

もちろんそれが彼の仕事ではあるのだけれど、どうしたってムサイ男が多い貨物業界で、この爽やかさは貴重だ。

サクサクとスペースを抑え、手配を進める宮島君。

「どうします?これでいけるかな、と。」

「うんうん。ありがとう!今度お礼するからね。」

「いいですよ。そんな。」

「いやいや。いつも感謝してるんだよ。」

「へへ、照れるな。」

くしゃっとした顔で笑う宮島君。かわいいなぁ。

確かこの間、26歳になったはず。

若さもあるんだろうけど、彼の穏やかな優しさに触れるにつれ、ほのぼのとした気持ちになる。

なんで貨物を選んだんだろう。

運輸業界でいったら、旅客の方が人気があると思うんだけどなぁ。