「柚、顔上げて?」
「……何ですか?」
「ん?柚が顔を上げてくれないと、プレゼントを付けてあげられないな~って思って」
そう言うと、律は長方形の箱の中から、ハートのチャームが付いたネックレスを取り出した。
「柚、髪の毛持っててくれる?」
「は、はい…」
柚姫は律に言われたまま、髪の毛を束ねると持ち上げた。
柚姫が髪の毛を持ち上げたのを確認すると、律はネックレスの金具を外し、そのまま柚姫の首に付けた。
「……出来た。うん、やっぱり柚姫には小さ目の飾りの方が似合う」
「ありがとうございます。…もしかして、律先輩が選んでくれたんですか?」
「……他に誰がいるってわけ?当たり前じゃん…」
「そうですよね」
「……何?迷惑だった?」
「いえ…凄く嬉しいです」
そう言うと、柚姫は律に笑って見せた。
そんな柚姫の表情に満足をしたのか、律は柚姫の頭をポンポンと撫でたのであった。

