「柚…もしかして耳弱いの?」
「…はい…」
「へぇー…良いこと聞いた」
「な、何ですか?その何か企んでる顔は…」
「別に…」
柚姫はそんな律の表情が怖くなり、思わず両耳を手で覆ってしまった。
「そんなことしても無駄」
「キャッ…」
「チュッ」
「っつ!」
律はリップ音を鳴らしながら、柚姫の右耳を舐めた。
思いがけない律の行動に、柚姫は慌てふためいていた。
「クスッ…柚、可愛い」
「もう、からかうのは止めてください」
「からかってないけど?」
「うー…」
「柚が可愛いから勝手に体が動くんだよ」
「もう、そういうことサラッと言わないでください。恥ずかしいです…」
そう言うと、柚姫は律の胸元に顔を埋めてしまった。

