君といる幸せ





それから何事もなかったかのように、2人は過ごした。
買い物へ行ったり、映画を見たりと、律とデートできることに喜びを感じていた。






そして夜になった今、2人はイルミネーションスポットに来ていた。









「うわー…!この通り、夜に通ると綺麗なんですね」

「そうだな」

「それにしても、律先輩。よく知ってましたね」

「あぁ…兄貴から教えてもらったんだ。ここって兄貴の職場の近くでさ、帰るときイルミネーションが綺麗なんだって話してたんだ。だから、柚に見せたいなって思ったんだ」

「そうだったんですね…。律先輩、本当にありがとうございます」

「…どうしたんだよ?」








いきなり柚姫にお礼を言われた律は首を傾げた。
何故、柚姫にお礼を言われたのか、律には全く想像もつかなかったのだ。









「まさか、クリスマスに律先輩と一緒に過ごせるとは思ってなかったので、凄く嬉しいです」

「柚…」

「素敵なクリスマスプレゼントをありがとうございます」








そう言うと、柚姫は律に笑った。
律は両手をポケットに入れながら、話始めた。