それに、なんでそんなに怯えた顔してるのかな?
私は少しだけ気になったけど、理由は聞かなかった。
「えっと……その、私を呼んだ張本人は、どこに??」
 教室やろう下を見たけど、私を呼んだっぽい人はいない。
「屋上に来いって……」
「わかった、じゃあ…行ってくるね。」
「き、気をつけてね??」
 気をつけてね??
 いったい、なんのことだろ??
 私はわからないまま「うん」とだけ答えて、その場をあとにした。

 屋上の扉が開くとそこには空を見あげる金髪の男がいた。
 ここにいるのはあの人だけだから、あの人に呼ばれたってことだよね………??
 それにしても、私に金髪の友達はいなかったはずどけどな……??
 金髪って、なんかヤンキーっぽくて、苦手なタイプかも……。
「………やっと、来たか」
 私の存在に気づいたのか、男は近寄ってきた。
 どんどん近づいてくるけど、やっぱり彼の顔は見覚えがない。
 ……というか、ここまで恐ろしく顔が整った知り合いなんてこの学校にはいない。