「ペンキ、何色って言ってたっけ。赤とピンクと黄色と……」



「水色も言ってた気がする。あと暗幕もいるってさ」



「ああ、そうだ水色だ。全部いっぺんに持ってけるかな」



「二回に分けて行こーぜ」



「え?」



「そしたらちょっとだけだけど二人でいられんじゃん……」



「そだね……」



「教室いたら、あいつらうるさくてあんま一緒にいられないし」



「ん。……じゃあ、二回に分けて行こっか」



「ああ、そーしよ」



彼は照れた顔でそっけなくそう言った。


それで、私の手を握ってくれた。