あいつがいい。



佑希の話は、本当だった。


今の行動で、分かった。


「俺に話してくれないか」


優花が、ぶんぶんと首を横に振る。


その気持ちも分かるよ。


でもさ。


俺、このまま黙って見るだけなんて、出来ないよ。


「お邪魔します」


優花の了解も得ずに、勝手に家に上がる。


「ちょ、待って…!」


「待たない」


振り向くことなく、優花の部屋に入った。


「晃ちゃん、お願い」