「晃希」 「…柚」 空港にいるはずのない人物に、思わず足が止まる。 「間に合ってよかった」 「どうしたの」 昨日、ちゃんとお別れしたのに。 「あのね」 「うん」 「本当は、ずっと…好きだった」 その言葉に、固まる。 「晃希に想ってる人がいるのは分かってる」 「……」 「でも、それでも。やっぱり好き。」 どこまでも、真っ直ぐだな。 柚は、ちゃんと伝えてくれた。