「覚えてなかったのね」 「うん」 「まぁいいや。柚よ、ちゃんと覚えてね」 「…柚」 「ねぇ晃希」 「ん?」 「改めて、よろしく」 すっと、差し出された手。 その手を握り、握手をした。 …なんか、変な気分。 でも、嫌な気持ちはしない。 いい関係に、なれそうな予感。