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「僕、迷子?」
「………」
くりくりした瞳に見つめられて、こくんと頷く。
気付けばひとりになってた。
「お母さんと来たの?」
また、こくんと頷く。
じっと待ってみたけど、来ない。
…どうしてかな、お姉ちゃん。
「一緒に探そ?」
そう言って、両手を握ってくれた。
お母さんと違って、あったかい。
無意識に、強く握り返した。
「大丈夫だよ」
にっこり笑って、お姉ちゃんは言う。
「うん」
本当に大丈夫な気がした。
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