「食べる?」


じっと見すぎたせいか、優花がこっちを見る。


「……」


りんご、飴。


おいしい、のかな。


「はい」


手渡されたりんご飴を一口食べてみる。


「…あま」


「あはは。飴だもん」


でも、おいしい。


「もしかして、初めて食べた?」


「…うん」


「もったいないなー」


りんご飴が、優花の手の中に戻る。