長い梅雨も明け、夏休みに入った。


今日は、近くでお祭りがある。


俺は、優花を誘った。


「お、遅くなってごめん」


慌ててきた優花。


「なんで浴衣じゃないの」


「浴衣って…似合わないよ」


似合わないわけない。


見たかったのに…残念。


「わわっ」


いきなり手を握り歩き出すと、驚いた声してついてくる。


「あ、汗が」


「いいの」


だって。


はぐれちゃいけないでしょ。