あいつがいい。



「晃ちゃん、大丈夫?」


「…んー」


早く帰ろう。


じゃないと倒れそう。


「帰る」


「え、うん」


立ち上がって、玄関へと向かう。


「じゃあ、気を付けて帰ってね」


「…うん」


手を振る優花に背を向けて歩き出す。


ふらふらな体を動かして、家へと急ぐ。