「はーい…って、晃ちゃん!?」


俺の姿を見て、声を大きくする優花。


寒いな…と思えば、体が震えた。


「ちょっと、大丈夫?」


「…寒い」


「え、待ってて!お風呂の準備する!!」


ばたばたと走る優花。


玄関に置き去りにされた俺は、ぼーっと立っていた。


今日の雨は、特にひどいな。


「…っくしゅ」


完全に風邪ひいたかも。


…なんて思いながら。