「えっ…」 思わず、その細い体を抱きしめる。 びっくりしたのか、固まっているけど。 甘いケーキの香りが、鼻を掠めて。 俺のことを真剣に考えてくれてたことが。 一生懸命に作ってくれたことが。 …ただ、それだけで嬉しくて。 また、好きが募る。 終わりがないんだろうな。 きっと。 「晃ちゃん?」 好きだよ。 言葉にしたら、ダメだから。