あいつがいい。



頼んだ料理は、想像してたより美味しかった。


会計を済ませて、外に出る。


20時すぎ。


近くにベンチを見つけ、腰を下ろす。


携帯を開くと、不在着信が1件。


佑希からだった。


電話の内容は分かってるけど。


「もしもし、兄ちゃん?」


「……」


「無言はやめてよ。」


「何」


昔から変わらない会話。


「母さんが、怒ってるよ」


そんなの、今に始まったことじゃない。


「適当に誤魔化しといて」


「そんなの無理だよ。」


なんだかんだで助けてくれてること、ちゃんと知ってる。