岬に登ると若い男がいたので、神楽弥は男にたずねた。
「すいません。この辺りに群(むら)がありませんか?」
東に行けば、群がありますよ。
ふと神楽弥は海の向こうをみた。島影が見えたので、男にたずねた。
「あの島は何という所ですか」
「確か、屋久國という所でしたよ」
「ありがとうございます」