神楽弥は湖を目指して山林を進んでいると、小さな村が見えて来た。
「すいません。湖の方角を教えてください」
藁屋を覗いたら老人が寝たきりになっていた
「お爺さん、体が悪いんですか。」
神楽弥が聞くと、老人の横に座っていた、女性が教えてくれた。
「お爺ちゃん急に、目が見えなくなったって言って、する事ないから、寝ているんです」
「お爺さん、目が見えなくなる前何か生き物を触りましたか」
老人が答えた
「見えなくなる前日に木の実取りに行っていたら、蛞蝓(ナメクジ)がいました。手で払おうとしたら、突然消えてしまいました。」
ふと、神楽弥の頭の中に巻物が浮かんだ「お爺さんその蛞蝓、角が長くありませんでしたか?」
神楽弥が老人に尋ねた
「そういえば、角が長かったです」
「それは、蛞蝓じゃありません。眼蝓 (めくじ)と言う蛞蝓に似た蟲です。眼蝓は、幼いうちは目が見えるのですが、大きくなると、両目の内片方が失明し、もう片方が視力が著しく低下するんです。だから、両目が見える生き物に寄生するんです。」
「見えるようになりますか?」
すると神楽弥は剣を抜いた。