そうやって、少しづつ純粋な思いで優花を知っていきたい……

そう思ってたのに…。

そうあくまで純粋な思いで……。





一通りの荷ほどきを終え、汗を流そうとシャワーを浴びようと思った。


整理し終えたタンスからバスタオルをとり、脱衣所へと向かう。

マンションに住んでいた時より、広く綺麗になった風呂にワクワクと期待しながら、脱衣所のドアを開けた時だった。


いや、まさかそこに人がいるなんて思ってもいなかった。


風馬は隣の部屋でガサゴソと整理してる音が聴こえていたし、

階段を降りたリビングからは母さんたちの話し声が聴こえてたから…。


でも、目の前にいるのは……


「え………。」

「あ………。」


お互いビックリしたのか言葉が出ない。


動きも止まった。


目の前にいたのは………。


頭ん中を整理するのに、だいぶ時間がかかった。



「ごめんっ!!」


バンッ!!


力とか勢いとか関係なく、咄嗟にドアを閉めた。


閉められたドアに背を向け、『……やってしまった…。』と眉間に手を置く。



扉の向こうの、

今の今さっき、自分が見た光景が残像として脳裏に焼きついていた。



扉の向こうには、


裸んぼうの優花がいたのだ。