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次の日の自由行動。


優花とイチャイチャでも出来るかと思っていたのに、前の晩に俺とプロレスごっこして惨敗した晴は「お前に幸せを噛みしめる隙はあたえんっ!」とか言われて、全然二人っきりになんてしてくれなかった。


それでも、気心知れた仲のいい友達と一緒に回れたのはすっごく楽しかった。


沖縄らしい、ヤシの実ジュース飲んで味の薄さに驚いたこととか、

国際通りで買い物して、どこもかしこもシーサーが並んでることとか、

美ら海水族館の水槽のデカさに感動したこととか…


ほんの些細なことだけど、大好きな大切な友達と、誰よりも大切な優花と、一緒に過ごせていることが、すっごく幸せだった。




またその夜にプロレスごっこして先生に怒られて、あっという間に修学旅行は終わろうとしていた。


帰りの飛行機の中…


遊びまくったクラスメイトたちは、案の定飛行機の中でグッスリ…いや、グッタリと寝ていた。


行きのテンションはどこ行った?!っていうくらい、静かな飛行機の中。


窓の外の雲を眺めていた俺も、なんだからウトウトしてきて、目を閉じていると、隣に座っていた優花が俺の肩をトントンと叩く。