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あのあと…
晴と持田からの事情聴取はもちろんだけど、透子からもメールが入っていた。
『差出人:荒川 透子
さっきはごめんなさい。
私が晴に協力してもらったの。
だから、晴たちを責めないであげて
ね。
でも、こうでもしないとユキ…なか なか栗原さんに気持ち伝えれないで
しょ?
っていうのは建前。
私が諦める為かな……。
でも、良かった。
栗原さんみたいな優しくて可愛い子
もう泣かせちゃだめよ?
泣かせたら、私が殴りに行くから
覚えといてね。』
透子からのメールをもらって、素直に嬉しい気持ちの反面胸が痛くなる。
謝らなければならないのは俺のほうだった。
『宛先: 荒川 透子
透子、ありがと。
そして、ごめんな。
透子や晴や持田がいなかったら、
俺、まだ優花に気持ち言えてなかった
と思う。
本当に、ありがとう』
そう返した。
すると、すぐに返事が返ってきた。
『差出人:荒川 透子
それは全然構わないんだけど…。
それより、栗原さんに何したの?
さっきから放心状態なんだけど。』
そのメールを見て、思わずニヤけてしまった俺の顔を晴は見逃さなかった。
「……てめぇ、さっさと寝れよ!何、メールしてニヤけてんだよ」
いやいや、寝かせてくれねぇのはお前じゃんっ!!
今だってコーラ片手に柿ピー食って、「恋バナしてたら、エロくなってきた!」とか言って、持田と持ってきたエロ本見てギャアギャア言ってるし。
「もう、うるせぇなー。一人もんは一人遊びしとけよ、トイレ空いてんだから」
そうイジワル言った俺に、晴が「ぎゃー!」とか言ってヒートアップする。
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