あ………。

服……着てる。


優花はいつものパジャマを着ていた。


それを見て、ほっと胸を撫で下ろしていると風馬がそっと近寄る。


「……安心するのは、まだ早ぇんじゃね?ヤッた後に、優花が服着て寝たのかもしんねぇじゃん」


怪しい笑みでそう言う風馬を睨みつける。


「俺、睨んだってしんねぇし!」とブツクサ言う風馬とあれこれやり取りしていると……


「……んー……」


優花が小さな声を出した。


その声に気づいた風馬は「やべっ!」と一目散に部屋を出る。


パタンと閉められたドアの音に、ついに優花が目を覚ました。



「……んー……。……あ、ユキちゃん…」


俺に気づいた優花がなんだか恥ずかしそうに俺の名前を呼ぶ。



………なんで恥ずかしがるんだよっ?!



「あ……お、おはよ」


なんだかどもる俺。


「……お、おはよ」


なんだか恥ずかしそうに微笑む優花。



………完全に……

昨日の夜……なんかあったじゃん、この感じ!!



「……あ、えっと……ゆ、ユキちゃん…?」

「……はい」


わからないだけに、かしこまってしまう。


「………き、昨日のこと………ほ、ほ、本当……?」



ポカーンとなっちゃう俺。


なに?何が本当なわけ…?

なにした!?俺っ?!



本当にわけがわかんなくて悩んでいると、それを察知した優花が不安そうに訊く。