「良かった~。俺彼女できてさー」

えっ……?
カノジョデキタノ?

何時の間に、できたの?
あたしの知っている人ですかー―……?

あたしに、もう希望はないんですか?


「ココだって!」

里美があたしに話し掛けてくる。


あたしの耳には届いていない。

呆然と、しているあたし。
あっという間に、個室についた。

楽しんでいる皆。


歌って、騒いで、楽しそう。
いつもなら、私だって入ってる。

でも、今日は、ただうざく感じるだけ。


「ごめん、あたし帰る」

あたしはそれだけ言って個室を出た。



走って、走って、走った。
夢だと思いたかった。

知らない間に、変わっていった大地。
どうして?何で?


あたしじゃだめなの?

「もう――……。最悪」

ポロポロと頬を伝う涙。
走っているあたし。


たどり着いたのは、公園。
小さい時に、よく遊びに来た公園。

あたしは、ブランコの方に歩いてゆく。

ブランコをみていると、あたし達は変わったんだって思う。

変わったんだ。
変わったんだ。

そう、思えば思うほどに涙は出てくる。