「じゃあ山科、みんなに自己紹介してくれ。」 黒板にでかでかと この子の名前であろう漢字4文字を書き終えた早川先生が言うと、 「あ、はい。えーっと… 東京から来ました、山科姫歌と言います。よろしくお願いします。」 そう言ってペコリと頭を下げた。 …何だろうこの感じ。 ただ挨拶しただけなのに、しかも初対面なのに。 山科さんの声、聴いたことある気が… まさか、んな訳ねーよな。