ボクの歌姫






そんなん…ぜったい辛いだろ。



自分が生まれてきたことを隠されて、
挙げ句に両親亡くして。





なのに…彼女は、
自分は恵まれてる、なんて言って笑うんだ。




俺は何とも言えない気持ちになった。




そして、気付いたら山科さんを抱き締めていた。